抽象的な花の絵を描く ②: 花を表現する色と形で心を伝える

こんにちは!絵描きのひつじです。

今日は、花の絵を描く楽しさをさらに深めていこうと思います。

花って、見ているだけで心が癒されますよね。

でも、花の絵を描くって、

どこから始めたらいいか分からないという方も多いのではないでしょうか?

実は、抽象的な花の絵って、思っている以上に簡単に楽しく描けるんです!

前回の記事でお話ししたように、

花の絵を描くことは、必ずしもリアルに写実的に描く必要はありません。

大切なのは、

「自分の感じた花の美しさ」を表現すること。

そのためには色や形を使って、自分の気持ちを自由に表現していくのが一番です。

今日は、花を表現するための

「色」と「形」に焦点を当てて、

それらを使ってどうやって自分の心を絵に伝えるかをご紹介します。

絵を描くことは、誰にでもできる芸術ですし、

特に花の絵は、無限に可能性が広がっているので、

初心者の方でもすぐに楽しみながら描けますよ!

さあ、さっそく始めてみましょう!

色で花を表現する

色って、絵において非常に重要な役割を持っています。

色一つで、花の印象が全く変わりますよね。

抽象的な花を描くときも、色の選び方次第で、

その花が伝えるメッセージや感情を自由に変えることができます。

例えば、春を感じる花を描きたいときには、淡いピンクや黄緑など、優しくて明るい色を使うと、その爽やかな空気感を表現することができます。逆に、秋の花には、赤やオレンジ、茶色を使って、温かく落ち着いた雰囲気を醸し出すことができます。

色選びはとても自由なので、自分の好きな色を使って、

花の絵に感情や季節を込めてみてください。

では、具体的にどんな色が使いやすいか、いくつか例を挙げてみましょう。

春の花

春を感じさせる花には、

淡いピンクや黄色、グリーンといった明るい色がぴったりです。

春の花は、暖かな日差しの中で咲くものが多く、

柔らかな色がその雰囲気をよく表現します。

春の花の代表的な色は、

例えば「桜色」や「薄いレモンイエロー」などです。

これらの色を使って、花が咲く楽しさや温かさを感じることができます。

秋の花

秋の花を描くときには、

オレンジや深い赤、茶色、ゴールドなどの色がオススメです。

秋は、温かみのある色が豊かで、

実際の花もそのような色味を持っています。

特に、紅葉のように赤く色づいた花を表現するには、

深い赤やオレンジを基調にすることで、

秋の静かな美しさを感じられます。

形で花を表現する

花を描く際に、色だけでなく「形」も大切です。

抽象的な花を描く場合、形はそれほど厳密でなくていいんです。

むしろ、シンプルに形を崩すことで、

花のエネルギーや生き生きとした感覚をより強く表現することができます。

花の形は基本的に

「丸い」「細長い」「重なった」など、

シンプルなパターンが多いので、

あなたがイメージする「花」を自由に表現できます。

例えば、花びらを描くとき、

丸い形にすることで柔らかくふんわりした印象を出すことができるし、

細長い形にして、風に揺れる花びらを表現することも可能です。

丸い形

丸い形を使うことで、花の柔らかさや温かさを強調することができます。

丸い形は、視覚的に安心感を与えるため、

見る人に穏やかな印象を与えるのです。

また、丸い形で花の中心を描き、

その周りに広がる花びらをシンプルに描くことで、

花の存在感をより強調できます。

線で表現する

細い線や曲線を使って花を描くことで、

花の動きや軽やかさを表現することができます。

例えば、風で揺れる花のように、花びらの輪郭を細い線で描くと、

その繊細さや動きを感じてもらえます。線を使うことで、

花の自由さや生命力を強調することができます。

色と形を使って感情を表現する

色や形の選び方は、ただ美しさを追求するためだけではなく、

自分の感情や思いを表現するための手段でもあります。

たとえば、元気を出したいときには、

明るい黄色やピンクや赤を使って花を描くと、

ポジティブなエネルギーが感じられる絵になります。

逆に、静かな気持ちを表現したい場合は、

淡いブルーやラベンダーを使って、

柔らかく落ち着いた雰囲気を作り出すことができます。

色や形を選ぶときに、

その絵を描く自分の心の中にある感情を意識することで、

もっと絵を描く楽しさが広がります。

花の絵を描くステップアップ

さあ、色と形を使って花を表現する基本が分かったところで、

次は実際に花の絵を描くときに意識するポイントや技法について詳しく見ていきましょう。

1) アイデアの段階

まず、花を描く際に大切なのは、

どんな花を描きたいかという「アイデア」です。

抽象的な花の場合、

リアルな花の形に捉われずに、イメージを大切にしましょう。

桜の花を描きたいと思っても、

リアルに花をそのまま写す必要はありません。

花のイメージを感じ取り、

その花が持っている「エネルギー」や「気持ち」を中心に描いてみましょう。

アイデアを思いついたら、

そのイメージを大切にして色や形を考え、

どう表現するかを計画します。

花の形が丸いのか、細長いのか、

全体をどう配置するのかを決める段階です。

2) スケッチで形をとる

次に、軽くスケッチをします。

ここではあまり細かく描き込む必要はありません。

抽象的な花の絵では、形をしっかりと定義しなくても大丈夫。

大まかな形を描きながら、

どんな配置にするかを決めていきましょう。

スケッチは、絵を描くための「地図」のようなものです。

迷子にならないように、最初に簡単に形を捉え、次に進んでいきます。

スケッチ段階では、まだ色を塗ることに焦らなくても大丈夫。

むしろ、「この花はどうして美しいのか」

をよく感じてみてください。その感覚が、後の色や形に生きてきます。

花びらの練習

丸、楕円形、線、

写真は平筆を使っています。

フィルバートの筆も花びらを描くのに向いています。

ハートの花びら

ハートの花びら、

可愛くておすすめです。

筆を紙につけたまま

2回上下に動かせば出来上がり。

簡単なので、ぜひ試してみて下さいね。

3) 色を塗る

スケッチが終わったら、いよいよ色を塗っていきます。ここでは、

前述したように「色の持つ意味」を意識しながら、塗っていきましょう。

色は花の「感情」を表現する大事な要素です。

春の花なら、淡い色で軽やかさを、

秋の花なら温かみのある色で落ち着いた印象を与えることができます。

色を塗るときは、濃淡をつけることで深みを出したり、

筆はフィルバートです。

グラデーションを使って花の立体感を演出したりするのも効果的です。

グラデーションは

筆半分に濃い色(例.ローズピンク)

もう半分に淡い色をちょこんとつけて(例.白)

パレットの上で馴染ませてから描く上手くいきます。

グラデーション

花びらの中央を濃い色にして、外側に向かって色を薄くすることで、

立体感や光の当たり方を表現できます。

色を塗る際には、無理に色を「塗りつぶす」必要はありません。

あえて空白を作ることで、

花の輪郭が強調されることもありますし、

色と色の間に微妙な「隙間」を作ることで、

花の柔らかさが引き立ちます。

4) 花の細部を表現する

次に、細部を描き加えます。

花の「芯」や「茎」、場合によっては「葉っぱ」なども加えていきますが、

抽象的な花の絵においては、必ずしも細部にこだわる必要はありません。

むしろ、細部に集中しすぎると、

花本来のエネルギーや雰囲気が失われてしまうこともあります。

細部を加えるときは、

あくまで「感じる部分」だけを描き加える意識を持つと良いでしょう。

花の中心を強調したい場合には、

明るい色を使って小さな点や線を入れると、その部分が際立ちます。

色を使って花のエネルギーをさらに強調し、花の印象をより強く伝えてみてください。

5) 仕上げと調整

最後に、全体を見渡してみましょう。

花の絵が一度完成したと思ったら、もう一度引いてみると、

意外と「足りない部分」や「不自然な部分」が見つかることがあります。

色のバランスや、形の配置を調整して、

絵全体がまとまりを持つように仕上げます。

もし花が大きすぎて、画面の中でバランスが取れていなければ、

少し花を小さくしてみたり、逆に全体が広がりすぎていると感じたら、

周りの空間に「隙間」を作ってみたりします。

バランスが整うと、花の絵全体がより美しく見えることが多いです。

自分らしい花の絵を

何度も言いますが、花の絵には「正解」はありません。

大切なのは、自分が「花から感じたもの」をどれだけ自由に、また心を込めて表現できるかです。

抽象的な花の絵だからこそ、あなたの「個性」がそのまま絵に反映されます。

色や形、そして描き方を通して、自分の感じた花を描き、表現することで、どんどんアートの世界が広がっていきます。

何度も挑戦していくうちに、自分だけの「花の絵」が完成することでしょう。

それではまたお会いしましょう。ひつじでした。