
こんにちは、絵描きのひつじです。
絵を描く上で欠かせない道具である「筆」。
その筆を良い状態で長く使うためには、日々のお手入れが欠かせません。
「お気に入りの筆がすぐダメになる…」そんな悩みはありませんか?
アクリル絵の具は乾くと耐水性になるため、正しく手入れしないと筆が固まって使えなくなってしまいます。
「洗ったのに毛先がバサバサ」「根元に絵の具が残ってしまう」
といった経験をした人も多いのではないでしょうか?
実は、ちょっとしたコツを知るだけで、筆を長く綺麗に使い続けることができるんです!
筆を傷めずに洗う方法、絵の具が固まらないコツ、
長持ちさせる保管方法まで、分かりやすく解説します。
「筆を大切に使いたい!」という方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
さらにこの記事では、
バサバサしてきた場合の対処法、
ダメになった筆の活用方法についてもご紹介します。
目次
筆のお手入れ方法:日々のメンテナンスがカギ

筆を長持ちさせるには、使用後の適切なお手入れが重要です。以下に、基本的なお手入れ方法をまとめました。
アクリル絵の具の場合

アクリルの具は乾くと耐水性になり、時間が経つほど落ちにくくなるので、
描き終わったらすぐに洗うのが鉄則!洗う順番が大事!
筆についた余分な絵の具を拭き取る
ティッシュや布で、筆に残った絵の具をしっかり拭き取る。
ぬるま湯+筆洗い用の容器で軽くすすぐ
筆先を水の中で振りながら、絵の具を浮かせるように洗う。
アクリル絵の具は速乾性が高いため、作業中も乾かないように注意が必要です。
1. 作業中のケア
・絵の具が筆に固まるのを防ぐため、水の入った容器に筆を入れておきましょう。
・ただし、毛が傷む原因となるため、長時間水に浸けたままにしないでください。
2. 使用後の洗浄
・ぬるま湯で筆を軽くすすぎ、絵の具を落とします。
・次に中性洗剤又は石鹸で泡立てます。毛の根元から先に向かって絵の具を洗い流します。
・すすぎの際は絵の具が完全に落ちるまで繰り返しましょう。
3. 乾燥
・水気をしっかり切り、筆先を整えます。
・毛先を下に向けた状態で吊るす、または平らな場所で乾かします。
リキテックス ブラシエイドがおすすめ。

アクリル絵の具用の筆洗浄液。通常の水洗いでは落ちにくい汚れをしっかり落とし、筆を柔らかく保ちます。固まりかけた絵の具も落とせる場合があり、原液または薄めて使用可能。使用後は水でよくすすぎ、形を整えて乾燥させましょう。長時間の漬け置きは筆を傷めるため注意が必要です。
油絵の具の場合

油絵具の筆には専用の溶剤が必要です。
1. 使用後の溶剤洗浄
・まずは専用のブラシクリーナーまたはペイント用溶剤で絵の具を落とします。
・その後、石けんを使って毛に残った溶剤をしっかり洗浄しましょう。
2. 自然乾燥
・溶剤の臭いが気になる場合は、風通しの良い場所でしっかり乾かします。
筆の正しい取り扱い方:寿命を延ばすための工夫
筆を長く愛用するためには、正しい扱い方も大切です。以下のポイントを押さえましょう。
1. 筆を立てて保管しない

濡れた状態で筆を立てると、毛が折れたり、接着剤が劣化してしまう恐れがあります。
布で水分をよく拭き取って下さい。筆を逆さまにする専用ホルダーがない場合は、穂先を浮かせ寝かせた状態で乾燥させましょう。(洗濯用のピンチハンガーで干すこともできる)
2. 毛先を傷めない
・力を入れすぎると毛先が広がり、描き味が悪くなる原因に。やさしく使いましょう。
3. 専用のブラシホルダーを活用する
・筆の形を保つために、専用ホルダーや筆巻きで保管するのもおすすめです。
100円ショップで購入できる便利アイテム
メイクブラシスタンド
短い筆は収まるのでおすすめします。

紐や突っ張り棒で吊るせます。私は短い筆を乾かす時はいつもこの方法です!

メイクブラシクリーナーダイソー

筆を洗う時に重宝するアイテム、メイクブラシ用ですが絵画用の筆にも使えます。
おすすめです!筆の奥に入った絵の具が綺麗に落ちます。
バサバサになった筆の対処法
使用頻度が高くなると、どうしても筆がバサバサしてきます。この場合でも適切なケアを行うことで復活させられる可能性があります。
1. お湯でリセット
・40~50度程度のお湯に筆先を浸けて毛を柔らかくします。その後、毛先を整えましょう。
2. 専用のリペア剤を活用

・画材店で販売されている「ブラシリペアオイル」や「毛先専用トリートメント」を使用すれば、毛がしなやかになることがあります。
私はクサカベのブラシソフターを愛用しています。
3. 復活しない場合の再利用法
・完全に復活しない場合も、ダメになった筆を廃棄せずに活用する方法があります(次項で詳しく説明)。
ダメになった筆を活用するアイデア
筆がバサバサになり、元通りにならない場合でも、無駄にせず再利用する方法があります。
1. 風景画に活用裏技おすすめ

・毛先が広がった筆は、木々の葉や草原などを描くのに最適です。ランダムなタッチが独特の味わいを生み出します。遠近感を出す時に手前の植物などにバサバサの筆を使うと効果的です。
2. テクスチャーアートおすすめ

・固い毛先は、アクリル絵の具でテクスチャーを作る際に役立ちます。
3. 掃除用ブラシ

・洗浄後、不要になった筆はパレットや細かい道具の掃除に使うことも可能です。
4. 実験用ブラシとして再利用
・新しい技法や色の試し塗りを行う際に使用する「練習用ブラシ」として活用できます。
筆に関する豆知識(知っておくと役立つ!)
知ってましたか?「新しい筆」は使う前に準備が必要!
新品の筆を開封すると、毛が少し硬くなっていることがあります。
これは、輸送時に毛先を保護するために糊(のり)で固められているためです。
新品の筆を使う前にやること軽くぬるま湯に浸し、指でやさしくもみほぐす余分な糊を取り除くために、一度軽く水洗いするこの工程を省くと、
最初の数回の使用で筆がうまく動かず、思ったように絵の具がのらないことがあるので、
新しい筆は必ず「ならし作業」をしてから使いましょう!
筆の素材によって、お手入れの仕方を変えると、より長持ちします。
✔ ナイロン製(合成毛)の筆水と石鹸でしっかり洗えばOK!ブラシソフターを使うと、コシが長持ちする。
✔ 天然毛の筆(リス毛・セーブルなど)水洗いだけではなく、毛に優しい専用の筆用シャンプー(石鹸)を使うと、長くふんわりした状態を保てます。
筆を長持ちさせるための「やってはいけないこと」まとめ
✔ NG① 熱湯で洗う熱すぎるお湯は、筆の接着部分を傷め、毛が抜けやすくなる原因に。
✔ NG② 水に浸けっぱなしにする洗い桶に長時間筆を放置すると、毛の形が崩れたり、木製の持ち手が水を吸って傷んでしまうことも。
✔ NG③ 乾かすときに毛先を上向きにする筆を立てて乾かすと、根元に水がたまり、接着部が劣化しやすくなる。
✔ NG④ 硬くなった筆を無理にこする筆が固まってしまった場合、ゴシゴシ強くこすると毛が切れたり、傷んでしまうので要注意!アクリル絵の具の筆を綺麗に保つためには、**「正しい洗い方」「適切な乾燥方法」「日頃のケア」**が大切です。
感想 筆は大切に!
筆のお手入れと正しい使い方は、作品の仕上がりを左右する重要なポイントです。
日々のお手入れを怠らず、筆を丁寧に扱うことで、作業がさらに楽しくなります。
また、バサバサになった筆でも工夫次第で再利用できるため、
ぜひ今回の記事を参考に、筆を長く大切に使ってみてください。
筆の寿命を延ばすことで、アートを楽しむ時間も増えるはずです!
それでは、またお会いしましょう!ひつじでした。
