
アクリル絵の具落とし方についてのお話
こんにちは、絵描きのひつじです。
「うわっ、やっちゃった…!」
絵を描いていると、うっかり手や服、家具にアクリル絵の具がついてしまうこと、ありますよね。特に、乾いて固まると、どうにも取れなくなってしまうことが多いもの。しかも、筆に付いた絵の具がカチカチに固まってしまった時なんて、
「もう使えないかも…」なんて、ほんとに焦りますよね。
でも大丈夫!実は、アクリル絵の具をきれいに落とす方法があるんです。焦って何を使ってもダメだった…なんてことにならないように、正しい方法を知っておくと便利ですよ。
手についたとき、服に付いたとき、家具に落ちたとき、
そしてカチカチに固まった筆まで、実はそれぞれに簡単に解決できる方法があるんです。
どんな状況でも、冷静に対処できるようになるコツをお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
今回は、生乾きと完全に固まった場合のそれぞれの落とし方を詳しくご紹介します!
目次
アクリル絵の具の特徴を知ろう
アクリル絵の具は、水で溶ける「水性絵の具」とは違い、乾くと耐水性の膜を作ります。そのため、乾く前なら水や石鹸で落とせますが、乾くと普通の洗剤では落ちにくくなるのが特徴です。
でも大丈夫!乾いたアクリル絵の具も、身近なアイテムを使えばキレイに落とせます。
✔ 手についた場合
✔ 服についてしまった場合
✔ 床や家具にこぼした場合
の落とし方を、それぞれ詳しく紹介していきます。
絵を楽しんだあとに「しまった!」とならないよう、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
手や肌についたアクリル絵の具の落とし方

アクリル絵の具がついてしまったとき、「乾く前」と「乾いた後」で適切な対処をすることがポイントです。まずは、それぞれの落とし方を知って、慌てずに対応しましょう。
乾く前の場合(すぐに落とせる!)
1. 石鹸とぬるま湯で洗う
• まずは水で軽く流しながら、石鹸やハンドソープを使ってこすり洗いします。
• ぬるま湯のほうが絵の具が落ちやすくなります。
2. クレンジングオイルを使う
• 水と石鹸だけで落ちにくい場合は、クレンジングオイルを使うと効果的です。
• 手のひらに適量をなじませ、やさしくこすってからぬるま湯で洗い流しましょう。
3. 爪ブラシを使う(爪に入った場合)
• 爪の間に絵の具が入り込んだときは、爪ブラシを使うのが一番効果的です。
• 石鹸をつけた爪ブラシで、爪の根元を優しくこすりながら洗うと、すっきり落ちます。
乾いた後の場合(しつこい汚れに対応!)
1. クレンジングオイル+スクラブで落とす
• クレンジングオイルをなじませた後、砂糖や塩を少し混ぜてスクラブ効果を出すと、絵の具の膜を剥がしやすくなります。
布や衣類についた場合:生乾き

アクリル絵の具が乾く前であれば、以下の方法で落とせます。
1. 中性洗剤を使用する方法
• 絵の具が付いた部分を軽く湿らせ、中性洗剤を直接塗ります。
• 優しく揉み込んで絵の具を浮かせた後、ぬるま湯で洗い流します。
2. 重曹を使う方法アクリル絵の具におすすめ
- 重曹
- 酸素系漂白剤
- 食器用洗剤
を混ぜペースト状にし、汚れた部分に塗ります。
• 軽くブラシで擦った後、流水で洗い流してください。
3.石鹸水を使用
絵の具が広がってしまった場合、石鹸水を含ませた布で擦り、清掃してください。
布や衣類についた場合 :完全に固まった
絵の具が完全に固まると、除去には少し手間がかかります。
残念ながら、布に完全に固まった絵の具を除去するのは難しいです。
リムーバーを試しても素材にダメージが残ることが多いため、
再利用を検討してください。
硬い素材(筆、家具、フローリングなど)についた場合

乾く前の場合(すぐ拭き取る!)
1. 濡れた布で拭き取る
• まずは水で濡らした布で、すぐに拭き取ります。
2. 中性洗剤で仕上げる
• 洗剤を少し含ませた布で拭き、最後に乾拭きすればOK。
専用リムーバー(剥離剤)を使用する方法
完全に固まった絵の具は、一般的な洗剤では落ちません。その場合は、絵の具専用のリムーバーを使用します。
主な専用リムーバーの種類
ホルベイン アクリルリムーバー:硬化した絵の具を溶かす効果が高く、筆や硬い素材に付いた絵の具を効果的に除去できます。使用方法は、少量を汚れた部分に塗り、数分置いて柔らかい布やスポンジで拭き取るだけ。
クサカベ リムーバーK:ホルベインと同様に使えますが、より穏やかな作用があり、素材へのダメージを抑えたい場合に適しています。
他にもリキテックス、ターナー、色んなメーカーから剥離剤が販売されています。
リムーバー使用時の注意点: 換気を十分に行い、手袋を着用して作業してください。フローリングや家具に使用する場合、塗装が剥がれる可能性があるため慎重に行う必要があります。メーカーによって置き時間が異なります。説明書を確認して下さい。
物理的に削る方法
• スクレーパーや硬めのブラシを使い、固まった絵の具を慎重に削り落とします。この方法は平らな硬い素材に適しています。
エタノールを使用する方法
• アクリル絵の具はエタノールで溶解することもあります。ただし、完全に固まった場合は効果が薄いことも。
失敗談

ここでは、実際に私が経験した失敗例をご紹介します。
1つ目は、絵の具がフローリングに付着し、完全に固まった状態で気づいたケースです。
強力なリムーバーを使用したところ、絵の具自体は簡単に取れましたが、フローリングの塗装が変色してしまいました。
さらに、作業中に使用したビニール手袋が溶け、溶剤が肌に付着して痛みを感じるというトラブルも発生。
強力な溶剤を使う際は、目立たない場所でテストすることや、手袋はこまめに変えることおすすめします。
2つ目の失敗例は、弱い溶剤を使用した場合です。絵の具層が厚かったため、溶けるまでに想定の倍以上の時間がかかり、何度かやり直し、作業がスムーズに進みませんでした。溶剤の強さと対象物に応じた選択が必要があります。
3つ目の失敗例は、ナイロン毛の刷毛をリムーバーにつけすぎて、残念な結果になりました。
こうした経験から、リムーバーの使用には十分な注意が必要だと実感しました。
使う際の注意点のまとめです↓
- 素材に合わせて溶剤を選び、目立たない部分でテストを行います。アセトンやアルコールが適する場合もありますが、素材によっては変色や劣化の恐れがあります。
- 換気の良い場所で作業し、手袋やゴーグルなどの保護具を着用します。溶剤が肌や目に触れないように注意します。
- 少量から始め、必要に応じて追加します。直接大量に溶剤をかけるのではなく、布や綿棒を使います。
- 溶剤を使った後は必ず冷水でよく洗い流します。溶剤の残留を防ぐためです。乾燥時は直射日光や高温を避け、自然乾燥します。
- 溶剤は強力ですが、過度に使わないようにします。特にプラスチックや合成繊維には注意が必要です。
- 使用後は溶剤を適切に処分し、工具も洗浄します。環境や健康への影響を考慮します。
- 溶剤の使用は最後の手段とし、まずは水洗いや洗剤での除去を試みます。
感想まとめ

アクリル絵の具をうっかり付けてしまっても、
焦らずに対処すれば大丈夫!生乾きの状態なら洗剤や重曹で比較的簡単に落とせますが、
固まった場合は専用リムーバーや物理的な方法が必要です。
ただし、溶剤を使うと素材が傷つくこともあるので、目立たない場所で試すのをお忘れなく。
絵の具の落とし方を知っていれば、安心してアート制作に取り組めますよね。困ったときは、この記事を参考にトラブル解決を楽しんでみてください!
それではひつじでした!
